強度・時間別に見た身体活動と歩数の関係~生活習慣記録小機(ライフコーダ)を用いての検討~
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運動指導を行う際には、歩数計がしばしば用いられるが、歩数計では運動強度や継続時間を測定し得ないため不充分である。生活習慣記録機(以下ライフコーダ)は腰部に装着して、運動の加速度と周期から4秒毎に運動強度を検出し、更に、120秒毎に、その間の30回の測定値のうち、最も頻繁に出現した運動強度(最頻値)を記録するものである。
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今回、我々はライフコーダを用いて歩数、1日の総エネルギー消費量、運動消費量の他に、2分間毎の最頻値を測定したので、それらにつき比較検討を行った。
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81名(男性22名、女性59名)にライフコーダを一定期間〔1~3週間(平均10.3±4.2日)〕連続装着してもらった。対象の基本的なデータは以下の通りである。
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男性 22名
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女性 59名
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2分間毎の最頻値を用いて、強度1~9の運動が10分以上継続した時間の合計と、同じく強度4~9の運動についても同様に継続した時間の合計を求め、これを基に測定期間中の1日あたりの平均値に換算して歩数と比較した。
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1.歩数と運動消費量 / 体重の関係はr= 0.98で相関した(図1)
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2.10分以上継続した強度1~9の運動の合計時間(1日あたりの平均値、以下強度1~9継続時間)と歩数の関係はr= 0.71であった(図2)。女性は男性に比べ、歩数に対し強度1~9の運動の合計時間が長い傾向にあった。
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3.同様に10分以上継続した強度4~9の運動の合計時間(1日あたりの平均値、以下強度4~9継続時間)と歩数の関係はr= 0.73であった(図3)。歩数が1万歩以上の女性は男性に比べ、強度4~9の運動の合計時間が短い傾向にあった。
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4.図4に歩数、図5に強度1~9の継続時間、図6に強度4~9の継続時間、図7に強度4~9継続時間 / 強度1~9継続時間比の男女別の平均値を示す。強度1~9の継続時間(図5)と強度4~9継続時間 / 強度1~9継続時間比(図7)において男女間に有意差がみられた。年代間には差がみられなかった。
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